2011年6月アーカイブ

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 23日目、といいたいところでしたが、昨夜はついに力尽き、連続更新は3週間で途切れてしまいました。すみません......。今回は21日で終えました。

 一昨日の夜、「懇親を深める集い」(巷では宴会とか接待とか言われている行為)に参加していたのですが、店員から看板だから帰れと促されて時計を見ると23時半。
 一同、「今夜はおひらき」の雰囲気になっていて、ここでやめておけばいいものを、「では終電まで30分ほど」と私が口走ってしまったがために、次なる店に追い出された時は午前3時過ぎ......。
 店を出る瞬間を見計らったように、見事な接続で目の前にタクシーが現れ、観念して乗り込みました。

 方向が似ている同乗者を降ろすべく、あちらへこちらへと寄り道しているうちに、黒い空は薄くなるばかり。まさに夜が透き通っていくような風景です。
 喋り好きな老年運転手による「断酒のすすめ」みたいな耳の痛い眠気覚まし話を聞きながら、窓の外を見ると近年みたことがないほどの美しい夜明け空。
 「こんなところで何をしているんだろう。夜行列車でこんな車窓を眺めたい......」という反省とも後悔とも言えない逃避の思いが湧き出てきました。

 自宅に到着し、「二割増」の赤いランプがともったメーターを見ると9450円。偶然にも特急B寝台と同料金となっていた数字面を睨み、「もう深夜まで飲まない!」と、どうせその日限りで消える反省の思いを心の中で唱えたのでした。

 明日から7月。深夜の高価なタクシー紀行ではなく、今月こそは旅で夜汽車に乗れることを祈るばかりです。

※写真は夜行急行「能登」の座席車。上野から金沢へ向かう下り列車での夜明けは、日本海とともにあり、夜行のなかでは一番素晴らしい車窓のような気がします。
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 今夜は21日目、なんとか3週間続けることができました。
 が、気が付くとこんな話題に手を付けてしまねばならぬほど、書きたいテーマや出来事が不足しているようです。もういっそのこと、「会社なう」とか「小諸そばなう」のごとき、他人が見ても何の役にもたちそうもない内容を100日間くらい流布し続けて見るか、などと投げやりな気持ちになってきています。(少しだけ)

 このところ、「スマートフォン」なる言葉が世に広まりつつあります。例のごとく「スマホ」などと略されたりして、語感だけでは何のことか分からなかったりするのですが、いわゆる携帯電話機(ケータイとも表される)の一種で、新聞では高機能携帯電話機と訳しているようです。

 このスマートフォン、一言で述べると、携帯電話機にパソコンの機能をくっつけた「電話機」。もともとはビジネスマンなどが、外出先でもパソコンと同じようにメールやインターネットができ、ワード、エクセルといったオフィスソフトもケータイ電話からも使えるようにしたもの。
 パソコンを持ち歩くのは面倒だけど、外出先でもメールやインターネットはせざるを得ない、なら、常に持ち歩いている携帯電話にくっつけてしまえ!という発想で作られたものです。

 なんと単純な発想だ、と思うのですが、これが一部のビジネスマンやマニアにウケたのです。
 私は長年携帯電話を嫌悪し続けた末に、一時は公衆電話生活をおくっていたのですが、パソコン機能と電話機を一つで持ち歩けるなんてすばらしい!ということで飛びついてしまい、写真のような機種を買ったのが3年ほど前のことでした。
 このスマートフォン、私にとっては当初期待どおりの働きをしてくれて、2冊の拙著はこの「電話機」がなければ書けなかったほどで、未だに大事に使っていて、この原稿もそれで書いていたりします。

 ところがその後に米国のアップルという企業が「iPhone(アイフォーーン)」(※皮肉です、口語発音はアイフォンなのですが某企業の商標により、表記だけは伸ばす傾向があります)が登場し、この遊びだか仕事だか趣味だか分からない機能を満載した「電話機」が登場し、世界を風靡。これがスマートフォンのスタンダードということになってしまいました。

 これに対抗すべく、米グーグルはAndroid(アンドロイド)なる仕様(OS)を作り、世界中に無料でバラ撒いた結果、それを助長する結果となり、iPhoneに酷似した「スマートフォン」が跋扈(ばっこ)。もはや当初のビジネス用途は忘れ去られて、単なる「高機能電話機」となっているのが現状です。

 なぜ今、スマートフォンがこれだけ話題になっているのかと言いますと、それは単に携帯電話会社が儲かるから(通話の収入よりデータ通信のほうが高利益)で、必ずしも便利さや機能が優れているからではありません。
 そもそも日本で売られている携帯電話機は、これまでも世界で例を見ない高機能ぶりでしたので、買い換える必要は少ないのではないでしょうか。

 では、スマートフォンの特徴である「アプリ」(アプリケーションの略、パソコンでいうところの「ソフト」です)を使うときはどうするのか、ということですが、まず考えてみるべきは、本当にアプリなるものが必要か? という点です。
 パソコンを買った時にはソフトが多数入っていますが、それらを本当に使っているのかを考えてみると分かると思います。
 ほとんどがハードディスク容量を浸食するためだけに、存在しているのではないでしょうか?

 アプリもそれと同じで、ほとんどがタダだからといって何でもかんでも入れても、大半はアイコンを見るだけの存在となるに違いありません。なにより、タダより怖いものはない!ということは、携帯ゲーム会社の無料ゲーム(後でアイテム課金なるものが多々発生する)が証明しているように思います。
 また、アプリのなかには悪質なウィルスが仕込まているケースもないとはいえません。スマートフォンのウィルスはパソコンの何倍も恐ろしく、個人情報や通話情報、位置情報などが一気に抜き取られてしまいかねない悪質さです。

 で、なんでここまで熱く書いているのか、自分でも分からなくなってきたのですが、要するに「携帯電話会社が吹聴するスマートフォンブームに乗せられるな」ということが言いたいのです。
 そして、個人的には、スマートフォンの当初用途であるビジネス仕様に戻せ、と願っているのです。

 とか書いていると、「お前が最近のスマホを上手く使いこなせないからだろ」と言われそうですが、それは事実です......。
 近年のスマートフォン機を会社から支給されて使っているのですが、タッチパネルなるものの不愉快さは群を抜いていて......。こんなもので文字が打てるか!とか、通話中にプッシュ音を発信できん!とか、若干八つ当たり気味になって熱くなっているのかもしれません。困ったものです。

※写真はシャープが2007年7月に発売したスマートフォン「W-ZERO3 [es]」。個人的にはこれこそがベストなスマートフォンだと信じて疑わないのですが......。
p110627p.jpg 20日目となりました。今夜は国内の「鉄道旅行」に関する情報です。

 まもなく7月となり、今週末の1日(金)からは「北海道&東日本パス」が、20日(水)からは「青春18きっぷ」が使える期間となります。
 東日本大震災の影響で、この夏は夜行快速列車「ムーンライト」の運転日がなかなか発表されませんでしたが、最近になってほぼ例年通り運転されることが決まりました。
 また上野~直江津~金沢を結ぶ臨時の急行列車「能登」も7月15日から週末を中心に運転される予定です。

 今年は東北への観光客誘致を目的として、7月9日(土)から7月18日(月・祝)までの期間に限り、JR東日本全線の新幹線・特急が1日1万円で乗り放題となる「東日本パス」も発売されています。
 指定席も2回まで使えるので、東京~新青森間を日帰りで往復するのも1万円でOK!ということになります。
 7月9日からは東北新幹線(秋田・山形含む)が通常に近づいた形のダイヤとなるので、旅がしやすくなりそうです。(詳細は同社発表のPDFファイルをご覧ください)

 加えて東北地方では、7月中の週末3日間(金~月)などに6000円で東北6県のJR(普通・快速列車のみ)や私鉄などが乗り放題となる「東北ローカル線パス」も発売されることになっています。
 普通・快速列車にしか乗れませんが、一部私鉄もフリー区間となっているので、価格的にお得かもしれません。

 このほか、週末2日間に関東&南東北地区のJR東日本エリアが8700円でフリーとなる「ウィークエンドパス」(新幹線・特急料金は別払い)や、秋田から函館までの広いエリアが5日間フリーとなる「北東北・函館フリー乗車券」(新幹線・特急料金は別払い)など、定番の切符も発売されています。

 首都圏ではあまり知られていませんが、土・日のみ1日2400円で福島・山形・宮城岩手青森の各県内主要JR路線が1日フリーとなる「小さな旅ホリデー・パス」というものもあります。

 今年の夏は、お得なフリー切符も多数出ていますので、ぜひ東北や北海道へ!
 (なんかJR東日本のPRめいていますが、「東北の観光復興」と「お得」ということ以外に他意はまったくありません......)

 なお、私が密かに作った首都圏から普通・快速列車だけで北上するベストプランや、首都圏からの接続早見表もありますのでご一見のほどを。
 しかし、どうしても西のほうへ行きたい方には、首都圏→名古屋・大阪・山陽方面への接続早見表も一応ありますので、こちらもご活用を...。

 このほかの情報はこちらもご覧ください。

p110626.jpg 19日目になりました。
 どうもこのところ、マイナス思考気味の内容が多くなったように思えます(そろそろこの毎日更新も終わりかと...)。
 で、「将来に対するぼんやりとした不安」についてはいくらでも書けるのですが、あまり面白いとは思えないので、今夜は少し前向きな話を書いてみます。

 近い将来(5~10年以内)に、「旅」としてどこへ行ってみたいか。そんなことをふと考えてみました。
 常にぼんやりと頭の中にあるのですが、文字にして夢想することはお金がかかりませんし、今の「思い」を残しておくことは、実現可能性を高める気もしますので、少し記してみます。

 なお、日本国内(本土)は、中長期的とは言わずに、なるだけ早く実現させたいと思うので省いています。どちらかと言うと、長期休暇とそれなりの旅費と困難が必要な場所に限りました。

■近い将来に行きたい「旅」の目的地

1.サハリン(稚内~コルサコフ航路&鉄道)

 →韓国や台湾に次いで今のところ日本からもっとも近い「外国」であり、定期航路があるのになかなか実現できていません。稚内から日本船でわずか5時間半(手続き上の問題がなければ実際はもっと早く行けるのだと思われる)。近くて遠い「海外」です。もちろん現地では半島を縦断する鉄道に乗りたいです。

2.南大東島・北大東島(フェリー必須)

 →那覇から海上約400キロ、日本の果てにある離島。沖縄からは最低限片道、できれば往復ともはフェリーが必須。飛行機はできるだけ乗りたくない、と考えるとなかなか行けないのです(小笠原並みの難易度)。

3.東京~沖縄航路&トカラ列島

 →まずこの船(2泊)で東京から奄美大島へ行き、そこからはこちらの村営フェリーでトカラ列島のどこかの島へ......。とはいえ、フェリーのダイヤ(1週間に1便程度)に合わせるのが困難なので、いずれか分割してでも実現させたいと思っています。(トカラ列島の航路は必ず乗りたい。飛行場がない島はすばらしい!)


 で、ここまで書いて思ったのですが、ほとんどが「離島」「航路」であり、鉄道がまったく出てきませんね...。海の外に出たい思いは強くても、飛行機は乗りたくない気持ちが強いようです。

4.下関・博多~釜山~ソウル~中国(海路と鉄道の旅)

 →これは私の力ではどうにもならないのですが、朝鮮「民主主義」人民共和国という名の「北朝鮮」という国が直通列車の運転さえ認めてくれれば......。車両はもちろん韓国国鉄のものではなく、北の濃い緑色の車両で、ソウルから京義線を通ってピョンヤン経由で一気に中国・瀋陽へ。政治体制はどうでもいいので、これだけは実現を・・・。

5.関西~上海・天津&中国鉄道の旅

 →少々、俗っぽい「目標」ですが、やはり中国の鉄道は無視できない存在なので、乗りたいですし、主要路線は乗らなければならないと思っています。でも飛行機には乗りたくないので、国際航路で!、と考えるとなかなか実現できていません。
 

 今夜はこの辺りでやめておきますが、自己分析をすると、

 「日本国内の遠い離島には行っておきたい」
 「近くの海外へは行きたいし、鉄道に乗りたい、でも飛行機は嫌」

 そんな傾向があることが分かりました。

 決して欧州とか中東とかアフリカとか中南米に行きたくない訳ではないのですが(「世界の車窓から」をいつも涎を流しながら見ていて、常に行きた所ばかりで......)、やはり飛行機という壁を越えるのは、私にはなかなか難しそうです。
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 18日目になりました。
 昨夜(すでに日付は今日でしたが)、前の駅までしか行かない最終電車に乗り、久しぶりに1駅分を歩いて帰ってきました。

 福沢諭吉先生の大学を擁する我が地元駅に到着すると、終電後もシャッターさえ閉めることもなく開けっ放し......(こんな状態でいいのだろうか?)。コンコース内ではサラリーマンやら学生(塾生とも言う)やら数人が、酔いつぶれて気持ち良さそうに睡眠中。駅前のキャンパスもいつものように24時間開放中です。

 なんか平和な街だな、とほほえましく思いながら、以前住んでいた東京下町の亀戸(かめいど)という町のことを思い出しました。

 駅近くの飲み屋街に近いアパートにいたのですが、金曜の深夜などは酔っ払いがアパートの非常ベルを鳴らしたり(寝られたもんじゃない)、住人の大半を占める夜の仕事をする女性の部屋に「ストーカー」が現われてアパート内を暴れまわったり(さすがにこれは警視庁にご対応いただいた)、土曜の朝は玄関先に吐しゃ物があったり(違うところで吐いてほしい)、近所の牛丼屋は泥酔者にガラスを割られたものの「昨夜酔っ払いに割られましたが頑張って営業中」みたいな張り紙を貼って気合?を見せていたり。

 非常に殺伐とした街は、私にとってはかなり居心地がよかったのですが、さすがに子供には見せたくはないな、と平和で呑気で裕福な学生街に、なんとなく暮らしています。

 たまには塾生諸君も「大学当局の儲け主義を粉砕する」とか「学費値上げ反対」みたいな感じで暴れてくださいな、とか思うのですが、駅付近を裸で走り回っただけで「公然わいせつ」などとして警察に通報するような神経質住民が多い街だから、三田でやったほうがいいかもしれませんね......。

金満地帯異空間紀行

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 17日目です。
 金曜日ということで、今夜は懇親を深める予定が入っていました。その後はたぶん記憶があやふやになりそうなので昼間の細切れの時間に書いています。

 午前中、都内某所の若干金満めいた街へ出かける用事があり、ちょうど正午過ぎに終わったので昼食はその地で食すことにしました。
 近辺にチェーン店やファストフード店などは当然皆無で、たまたま目についた創業数百年とかいう著名そば店に入ったのですが、店内は爺さん婆さん......いや、年齢層の高い方々でいっぱい。
 ほとんどが何の用があるのか着飾った女性のグループ(有閑な皆様?)が占め、私のような貧乏サラリーマンは皆無です(金持ちサラリーマンは近所のカッフェエに多数)。

 実に不思議な空間に迷い込んでしまい、なんとも言えない気分のまま、「富士そば」や「小諸そば」の3倍以上の値の蕎麦を5分で食したのでした。
 来週からは、昼は汗くさい長蛇の列を成すいつもの小諸そばに行こう、などと思いながら。

 で、こうした昼間の下らない狭隘な反動のせいか、夜は神田の片隅やガード下に行って、同行してもらった方も場所も酒も非常に良き場所で、気が付いた時には終電時刻は軽く超過。これからどうするか。
 山手線の終電間際の愉快ならざる頽廃的な雰囲気のなか、独り悩んでいます。

 時刻表を見ると我が家の一つ前までは到達する真の終電に間に合うようです。
 渋谷でこれに飛び乗って、一駅分は運動のつもりで歩く......。何度この電車に乗ったのだろう。一つ前が終点というのは不愉快ですが、前へ進むだけです。

 とまあ、酔っ払いの戯言を書き連ねてしいまいましたが、そんなことより、帰宅後飛び込んだ小笠原の世界自然遺産決定、おめでたい話でした(出来レースっぽいけど)。
 白神や屋久島や知床のように、今日の蕎麦屋にいるような方々が喜んで参加したくなるような団体ツアーの目的地にはならずに、今後も変わらずに人をできるだけ遠ざけてほしいと願うばかりです。
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 16日目となりました。
 毎朝、公営放送では「おかあさん」と冠された幼児向けの教育エンタテインメント番組が放送されていて、幼稚園くらいまでの子供はほぼ見ている(親が見せている?)と思われます。

 そのなかでは歌や踊り、人形による寸劇などが行われ、朝の多忙な時間に乳幼児を静かにさせておくのにちょうど良い具合に構成されています。

 今月になって、新幹線を題材とした歌が登場し、番組内で毎日流されているのですが、これがなかなかすごい。
 「はやぶさ」や「さくら」など新しい新幹線車両はもちろん、「のぞみ」や「つばさ」などほとんどの新幹線車両の映像が流れ、普段は見ることがない検査用の「ドクターイエロー」まで登場しています。

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 しかもこの歌、子供が覚えやすいようにつくられただけあって、テンポの良いメロディと歌詞がやたらと耳に残るのです。

 歌の「おにいさん」と「おねえさん」が運転士やワゴンサービスの販売員にふんして歌ったり踊ったりする姿と、新幹線が走る映像が交互に出てきて、「電車」に関心のない子供にも興味をひくように作られています。

 我が子(2歳半女)も当然、毎朝これを見ては大喜びで眺めて歌って踊る有様。親が親だけに、小さなうちから不安ではあるのですが、子供に「新幹線」や「鉄道」を早期啓発するには格好の「教材」であることは間違いなさそうです。

 ご興味のある方は、こちらに歌詞と音声が公開(6月中のみ)されていますので、聞いてみてください。
 「超特急」という言葉、もうほとんど使われなくなっているのに、子供向けの歌では違和感がないのが不思議だったりします。


※写真はNHK『おかあさんといっしょ』内「新幹線でゴー!ゴ・ゴー!」より
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 15日目です。
 先月から私が社員として勤務している会社の仕事場が移転することになりました。ここ4年ほど同じ内容の業務を続けているのですが、仕事をする場所だけが転々とする羽目におちいっています。

 今回は近くへの移転だったので最寄りの駅は変わらなかったのですが、今朝初めて地下鉄のいつもと違う出入口から会社へ向かったところ、「こんなに近かったのか!」と驚いてしまいました。
 同じ駅でも路線や出入口によってこうも違うのかとあらためて気づかされた一日でした。

 写真は大手町駅付近の地図です。5路線の「大手駅」があり、「大手町駅徒歩1分」であっても降りた場所によってはえらく遠いことが多々。そういえば、以前も大手町については書いていました。やはり、丸の内線の大手町と都営三田線の大手町なんて、地図で見ても別の駅だと思うのですが。

 なお、私が使っているのは市ヶ谷駅で、JR総武、東京メトロ有楽町・南北、都営新宿の4線があります。南北線だけが異様に遠いのは、新しい路線ゆえの宿命でしょうか。「メトロ版」の大江戸線みたいです。
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 14日目です。なんとか2週間続けることができました。
 今日は秋葉原へ行く用事があったのですが、若干早く着いてしまったので、どこかで仕事でもするか、と辺りを見回すと、少し目立たない所に赤い某ハンバーガーチェーン店が。

 「コーヒー代が120円ですむ!」と、にんまりとして入り、2階のカウンター席に座ると、なんと眼下に東北・上越・秋田・山形新幹線、目の前には山手・京浜東北線が見事に一望できるのです。
 しかも、上野駅が近いので着発便ともに速度を落としており、車両をゆっくり見ることが叶います。

 いざ仕事をしようと思ったものの、新幹線が通る度に「まだ200系は元気だな」とか「仙台行の指定席はまずまず混んでいるな」とか「山形新幹線の車両も全部変わったんだな」などと外ばかりが気になってしまい、結局は外を眺めただけで終わってしまいました。

 地下やビルの谷間など眺めの悪い客席が多いこのチェーン店では、破格ともいえる眺望で、しかも再開発地域のためかそれほど混んでいません。もしかすると秋葉原の中では一番居心地の良い空間かもしれません。

 秋葉原で時間が余った際は、ぜひ一度行ってみてください。120円の缶ジュースを買うより、100円メニューのドリンクを片手に、ここで外を眺めたほうが得した気分になることは間違いありません。
(しかもパソコン用の電源もあるので、仕事にも最適!)

 場所はこちらです。秋葉原駅の都バス乗場(交通広場)のすぐ近くです。
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 13日目になりました。
 今日、ニュースリリースで知ったのですが、団体ツアー形式の格安高速バスで知られるWILLER TRAVEL(ウィラー・トラベル)社が、日本各地の路線フェリー会社と提携し、チケット販売などを行う「フェリー・船ポータルサイト」なるものを開設していました。
(同社については以前も書いていますが、とにかく元気な企業です)

 最近、高速バスを運行する路線バス各社が路線フェリー会社と組んで、「東京~青森~函館」みたいなセット商品を販売しているケースは幾つかありましたが、ウィラー社はそうした「バス&フェリー」セット商品の販売するだけにとどまらず、自らが「旅行代理店」として、24社(現時点)の航路チケットをインターネットで販売できるようにしたようです。
 
 国の規制に守られた半公共事業体のような鉄道会社や路線バス会社ではなく、その「半公共事業体」の中でも、事業内容がかぶらず、なおかつ青色吐息気味の中小企業が多い船会社に狙いを定めたところがすごい......。

 路線航路を運航する船会社の多くは、「生活の足を守る」との名目で行政から赤字補填を受けているケースが多いのですが、もはやそれでも維持することが難しい状況。先日まで行われた高速道路の大幅割引政策では多大な影響を受け、幾つかの船会社が倒産に追い込まれています。

 しかも鉄道やバスよりも長い歴史を誇る保守的な業界ですから、大きなイノベーションを自ら起こすのが非常に難しい。そこへ現れたのがイノベーションの塊のような企業。船会社にとっては自らの事業を脅かす存在でもないし、救世主のごとく見えたのかもしれません。

 島旅が好きな人間としては嬉しい出来事のはずなのですが、正直言うとなぜか引っかかるものがあります。

 個人的に「団体高速ツアーバス」があまり好きではないことと、そしてそれらを利用する人々に向けたサイトのため、こんな雰囲気なのです。狭隘な思想を持つ中年男にこれは馴染めない......。
(というか、船旅のメリットと題した説明で「船の中では、ジム、カラオケルーム、レストラン、ゲームコーナー、大浴場等が備わっていたり、さまざまなイベントが用意されていますので退屈させません」と書かれていますが、これ、どこかのクルーズ船の話ではないだろうか......?)

 そもそも路線航路のチケットなど、よほどの混雑期や上級船室を除いて予約は一切不要です。行ったらその場で乗れるから「生活路線航路」であり、税金さえつぎ込まれているのです。ゆえに一部を除き予約することに意味があるのかどうか......。

 などと色々皮肉めいたことを書いてしまいましたが、このサイト、知名度の高いフェリー会社だけでなく、酒田市定期航路事業所(飛島航路)みたいな零細事業社も取り込んでいる点は、好感が持てますし、各船会社の情報もきれいにまとめられていて、非常に使いやすいのもメリットです。
 サイト開設を機に路線航路が少しでも活性化すれば嬉しいことですし、離島の観光振興という面では非常に心強い出来事のようにも思えます。
 WILLER TRAVELの「フェリー・船ポータルサイト」、ぜひ事業として成功してほしいと願っています。

 もちろん、航路に乗るまでは鉄道や路線バスなど、「公共交通機関」を使って頂きたいとは思いますが......。
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 12日目になりました。
 今日は日曜日ということで、近くの野球場にプロ野球のセパ交流戦なるものを見に出かけたのですが、移転売却が取り沙汰される万年最下位の球団とはいえ、日曜日の試合でビジター(対戦)チームの人気もあってかなりの混雑ぶりでした。

 自由席は売り切れだというので、3500円の指定席を買ったのですが、指定された席は左右上下ともにぎっしり。にも関わらず、少し離れた所は空席が多数残っているのです。
 これは野球場に限りませんが、JRの列車も自由席が空いていても、指定席だけが窮屈な状態の時が多々あります(特に新幹線「こだま」)。

 今回も、「指定」された座席をすぐに放棄したのですが、他の場所が空いていても、ほとんどの人は「指定」された席を動くことはしません。
 「指定席」なんていうのは、興行者にとっては、ていよく客を適当に詰め込んでおきたい手段で、サービス提供側の単なる都合に思えてしまいます。その証左に上部の空いている座席は水垢で汚れている所が多数...。

 列車の旅もそうですが、野球観戦も自由席が一番いいのかもしれません。私はお金を少し高く払ってもいいから、自由席が好きです。
 余分な料金を払ってまで、座る場所や乗る列車を適当に指定されるなんて、面倒かつ鬱陶しいことこのうえない!とあらためて独り感じた一日でした。
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 11日目、日が変わってしまいました。
 今日(正確には昨日ですが)、我が鉄道紀行舎の電子書籍シリーズが刊行しました!
 と書くと、なんだかすごいことのようにも聞こえますが、裏を明かせば、電子書籍の無料制作・公開サイトというものがあり、そこで実験的に幾つか作ってみただけだったりします。

 ちょうど1年前に試験的に(実を言うと仕事でそのサイトの記事を書くことがあり、体験してみただけなのですが...これは内緒)作ったことがあり、その後、意外にも多くの人に読まれていることが分かりました。

 そんなことを今日の午前中に気付き、今までかかってWebサイト「鉄道紀行への誘い」のコンテンツを使い、新たに2冊(冊と言えるのかどうかは分かりませんが)を「電子書籍化」してみた次第です。

 ただ、執筆者:西村、編集者:西村、制作者:西村、デザイナー:西村......と、今はどこまで行っても「自作自演」になってしまうので、表紙やその他デザイン面などはまるで自信がないのですが、無料で公開していますので、お暇な方は一度試しにご覧頂けたなら嬉しいです。
 一応「電子書籍」というだけあって、PDF形式やepub形式(現時点での電子書籍の標準的なフォーマットで、イー・パブとか読みます)でもダウンロードが可能です。

 しかしながら、PDFもepubもそれほど体裁が整っているとはいえず、あまり格好の良いものではないかもしれません。(無料で作れるサイトなので仕方がないですが)

 今後、ここでの反応を見ながら、他に「電子本」も作るかどうか、考えていきたいと思っています。

 あ、公開先ですが、こちらになります。
 これは、GMOインターネットグループの株式会社paperboy&co.(ペーパーボーイ&コー)というえらく読み辛い名の会社(レンタルサーバの「ロリポップ」とかで有名)がやっている「パブー」という電子書籍の制作・公開・販売サイトで、こうした「素人参加型」の電子書籍サイトのなかでは一番にぎわっているかもしれません。
 ご興味のある方は利用してみてください。なんでしたら、鉄道紀行舎から「出版」いただいても...。
p110617p.jpg 10日目になりました。
 今夜は少しテレビの話も借りながら書いてみます。

 今夜、首都圏と甲信越地方の公営放送で19時30分から1時間13分にわたり、首都圏スペシャルとして『小笠原諸島~いのちの森と海』なる番組が放映されていました。

 ちなみに関西では『かんさい特集~まだまだいけるで! 阪神・オリックス』などと題した番組(なんという直接的な内容だ...)ほか、一方、名古屋中京地方では『金とく~タイムトラベル!?東海道中膝栗毛』、さらに仙台・東北地方では『東北Z 直撃インタビュー・被災地の目線で~第2回 結城登美雄・塩沼亮潤』が、かなり飛んで広島・中国地方では『金曜スペシャル 熱討ちゅうごく~今だから考えたい!私たちのエネルギー』、福岡・九州地方では『きん☆すた~スター☆にしきの そこに島があるかぎり~沖縄県 粟国島』ほか、北海道では『北海道クローズアップ 震災プロジェクト7 第1部』などという番組がそれぞれ各地で放映されていたと思いますが、(よくもこれだけ異なった番組が作れるものだ......)首都圏では、世界自然遺産への登録が23日にも予定される東京都・小笠原の特集が行われていたのです。

 多分、今月下旬以降には「平泉7、小笠原3」くらいの割合で、一過性とはいえ、両地の「世界遺産ブーム」がやってくるに違いない状況下で、密かに「伏兵」である小笠原諸島のプチブームも訪れつつあります。小笠原がこれだけ注目を集めるのは、戦前の要塞化前の時点と、1968(昭和43)年の返還前後以来のことかもしれません。

 番組を見ながら、「さすがは公営放送!」と思ったのが、首都圏ローカル番組にも関わらず、英国生まれの日本国籍を持つ作家であるC.W.ニコル氏を起用したことで、同氏の海や捕鯨、自然に関する知識も存分に披露させ、さらには、小笠原の特異な歴史背景である「英米起源の日本国」という点も上手く表現していました。
 同氏に「ガイジンと言われなかったのは日本でここだけかもしれない。居心地がよかった」と言わしめたのは、日本で小笠原諸島だけが持つ歴史背景を上手く表したな、と感心した次第でした。

 ぜひ興味のある方は、客が少ない今のうちに小笠原へ行ってみてください。(平泉はいつでも行けると思いますので)

 すみません、見出しにある平泉ですが、15年以上前のこの時に行った時の印象(夜行列車で朝誰もいない時に降り立つ、という今はできない旅)があまりにも強烈で、未だ何も書けないでおりますが、機会が来ましたら再度、書いてみたいと思っています。

Delay15分かNo Showか

 9日目となりました。
 今日は昼の12時開始という会見があったのですが、気が付くと11時半。同僚から「大丈夫なんですか?」と言われてようやく気づいた次第。会場までどう急いでも45分はかかります。どうするか。

 そのとき、思わず発した言葉が表題の「Delay15分で行くか、No Showするか、迷うなあ......」などというもので、辺りの人々は「は??」みたいな感じでぽかんとしていました。

 私が英米にかぶれたり、英語が堪能などということでは一切ありません(英語は小学生レベルで、「ミッキーマウスの英会話入門」みたいなものでさえ理解できないレベルです)。

 ほんの一時期、旅行業界と関わったことがあり、その時に無意識で覚えた言葉なのですが、これが案外便利なのです。

 Delay(ディレイ)はそのまま「遅延」という意味で、発着便に遅れが生じる場合など、飛行場の表示によく使われています。
 以前、仕事でよくお世話になった国外の某航空会社などは、常に「Delay」表示をさせることで有名であり、妙な時間に飛行機が飛んでいたりすると、「あれ、またDelayか。どうせ○○(だいたい2レターで呼ぶ)だよ(笑)」みたいな感じで、旅行業界関係者の笑いネタとして使われていたりしました。

 一方、No Show(ノー・ショー)は、ホテルや飛行機などを予約しているのに、何の連絡もなく現われない人のことで、いわば「ドタキャン」と同義語です。社内の飲み会などがあると、その場では渋々参加表明をするものの、当日は絶対にNo Showする人がおり、その人は「No Show 女」と呼ばれていたことを今、思いだしました。

(余談ですが、予約もなく行くことはGo Show(ゴー・ショー)といい、これは私が大好きな行為であります。というか、飛行機も鉄道のように自由席を設けてGo Showを是とすべきだと思うのですが)

 ということで、今日は妙なことから思い出したしょうもない言葉を紹介してしまいました。
 何のオチもありません。完全なネタ切れですね。

 このWeblog更新をNo Showする日も近そうです......。


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 写真です。
 先日、久しぶりに大きな書店に行ったのですが、拙著『週末夜汽車紀行』の文庫版が売られている姿を初めて目にしました。

 うーむ、すぐ前にあるネコのPOPが目について、思わずそちらを手に取ってしまいました(苦笑)。
 お見かけの際は、奥に埋もれた青い表紙の方もぜひ手に取ってみてください。

 またまた余談ですが、翌日に近所の古本屋へ行ったら、「に」の欄の「西村京太郎」コーナーの片隅に『週末鉄道紀行』の文庫版が差し込んでありました。
 自著ながら客観的に見ると「名前がバッタもんくさいなあ」と少しおかしくなってしまいました。(近くに西村賢太もあったので思わず買ってしまった)。
 しかし、売価は京太郎先生よりも、芥川賞の貫太、いや賢太先生より数倍高かったです。この辺り、我が著は稀少性?があるのかもしれません。ありがたいことです。
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 8日目となりました。
 先日、大阪駅に行く機会があったのですが、東海道線の電車からホームに降り立つと、なぜか駅全体が少し暗くなっていて、しかも上に昇るエスカレータが......。

 大阪駅といえば、高架ホームから地上に降りるための下り階段しかなかったはずなのに。不思議な感覚です。

 今年5月に新装工事が終わり、「大阪ステーションシティ」と題して、商業高層ビルや駅全体を覆う巨大屋根などが新設され、まったく新しい駅として生まれ変わったようでした。

 少々高価なものばかり扱う商業施設はともかく、関西を代表するターミナルにふさわしく、駅全体が居心地の良い空間になっていたのは、元大阪人としても嬉しい思いがしました。

p110615p2.jpg 特に巨大屋根の下は眼下に列車が眺められるフリースペースとなっていて、ヨーロッパのターミナル駅の雰囲気さえありました。これは素晴らしい!

 少し昔の淀んだ雰囲気の大阪駅が嘘のように華やかです。これなら阪急梅田駅にも負けない豪華さです(行き止まり式ホームだったならもっといいのですが)。

 東京駅も赤レンガ駅舎の大改装工事が進んでいますし、東西を代表する両駅が魅力的になっていくことは、この上なく喜ばしいことです。

 ただ、この新装大阪駅、関西ではかなり話題になっているものの、関東ではほとんど情報すら入って来ないためか、「首都圏での認知度はほとんどないんですよ...」とJR西日本の人が嘆いていました。

 大阪へ行った際には、新大阪駅から地下鉄やタクシー乗場に直行せず、ぜひ「新」大阪駅へ!

 ビルの詳細などは新装した大阪駅の詳細はこちらも参照してみてください。
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 7日目です。なんとか一週間もちました。
 昨日、朝の電車で座って通勤していたら、途中の駅から、ほんの少しだけお腹が出ている女性が私の斜め前に立ちました。

 この人は妊婦なんだろうか?
 と思いながら、とマタニティマークを探したのですが、見つけられません。
 以前、どこかで似たような感じの風貌の人に「おめでたですか?」と言ったら、「違います!」とえらい剣幕で返されたことがあり、節穴気味の私にとって、マタニティマークは非常にありがたい存在なのです。

 でもマークは見あたらないけど、どう見ても妊婦っぽい。
 どうすべきか思案しながらも、声をかけるタイミングを逸し、車内の客は増える一方です。
 そして、地下鉄区間に入り、溜池山王で一気に人が降り、隣の席が空くと、件(くだん)の人が疲れた顔で座りました。で、よく見ると鞄の横にはマタニティマークが。。

 ああ、阿呆のように座り続けてしまい、恥ずかしい......。
 などと、月曜の朝から自己嫌悪に陥ったのでした。

 そんなこんなで今日もまた同じ電車に座っていたのですが、今度は朝から時刻表の精読?に夢中になってしまい、ページをめくる時にふと目の前を見ると、またしてもマタニティマークが!

 周りも見ず、反射的に慌てて立ち上がったために、満員の立客が乱されてしまい、逆に迷惑だったと後で気が付いたのですが、「今朝はよかった、よかった!」などと勝手に一人で自己満足感を抱きながら出勤したのでした。

 どうも私は、某公共広告機構のCMごとく、スムースな「配慮」ができないのかもしれません。

※「マタニティマーク」は2006年3月、厚生労働省が「周囲が妊産婦への配慮を示しやすくするもの」として定めたもので、最近では各鉄道会社でキーホルダー型のものが配布されています。画像は同省サイトから。

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 6日目です。
 先日、「会社員」として大阪出張する機会があり、1泊1日で往復してきました。
 早朝の新幹線で東京を出て、復路は寝台特急「サンライズ出雲・瀬戸」で翌朝に都内へ戻ったのですが、大阪での滞在時間はたっぷり15時間をとることができました。

 夜行に乗るなんて言うと、「御社は宿泊費すらでないのですか(笑)」とか、「ははは、もの好きですね・・・」とか、「高速バスの方がよほど便利ですよー」などという根拠なき「感想」を投げかけられることが多いのですが、私からすると、こんな便利な列車があるのに、なぜ窮屈な高速バスや居心地が決して良くないビジネスホテルなんか利用しているのか? と不思議に思ってしまいます。

 寝台特急「サンライズ出雲・瀬戸」は、東京と高松・出雲市を結ぶ夜行列車ですが、上り便(東京行)は三ノ宮駅と大阪駅に停車するため、ビジネスの用途でも十分に使えます。

 たとえば大阪の人と「懇親を深めた場合」でも、東海道新幹線の新大阪発・東京行最終は21時20分ですから、いかにも「途中離脱」の感覚がありますが、「サンライズ」は、大阪駅の発車時間が0時34分という時刻のため、よほどのことがない限り乗りそこなうことはありませんし、大阪駅を出発するすべての列車の中でも最後の最後なので、途中で抜ける後ろめたさ?もありません。

 ※余談ですが、乗る前の食糧調達も大阪駅桜橋口側の「ハート・イン」(JR西日本のコンビニ)で可能です(深夜でも開いています)。

 寝台車はすべて個室ですし、翌朝は7時8分に東京駅へ着きますので、そのまま活動することが可能です。
 特に大阪の人が東京に出張する場合には、朝一番からのアポや会合にも問題なく間に合わせることができます。

 先日はB寝台一人個室の「シングル」(「ソロ」より1000円高いが快適!)に乗ったのですが、金曜日だったにもかかわらず、喫煙車両だったせいか、同じ車両には客はわずか二人だけ。少し存続が心配になってきてここに書いてみた次第です。

 「サンライズ」については以前も何度か書いていますが、JR東海は運転をやめたがっているという話も聞きますし、近年は徹底して夜汽車が消されていることを思うと、低い乗車率は心配にもなります。(普段の平日ははかなり空いているようです)

 「新幹線指定席しか経費で認めない!」という会社もあるかとは思いますが、「指定券」は発券後も一度は「乗車変更」できるルールがあります。(以下詳細自粛、ご想像ください...)

 東海道・山陽道を走る唯一の夜行列車の灯を消さないためにも、ぜひ出張の際はお試しのほどを!

※上の写真をクリックすると各部屋の大きな写真が出ます。また運転時刻や編成など詳しい紹介はこちら料金はこちらにありますのでぜひご参照を!

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 5日目です。
 日曜日の夕方、民放テレビ局の「ニュース風エンタテインメント番組」を見ていましたら、小笠原諸島の特集が放映されていました。

 小笠原は今月中に世界自然遺産に登録されることが確実視されており、それを先取りした形の現地ルポでした。

 来週19日(日)にも続編が放送されるようですが、現時点での「結論」めいたものは、「小笠原の自然は、交通が不便で行きづらいゆえに守られた」というもの。

 まさにその通り!と、テレビ番組を見ながら珍しく頷いてしまったのですが、小笠原諸島という場所は、これまで日本で登録されたどの世界遺産よりも行きづらい場所にあり、だからこそ、世界自然遺産への登録が確実視されるほどの自然が守られたのだと思います。

 今、日本、いや世界のいたる所が観光地化されていて、だいたいの場所が気軽に行くことができます。たとえ、それが南極や北極であったとしても、世界中どこでも物見遊山目的で行くことが可能です。

 小笠原諸島は日本国内の東京都内ですが、余程の政治的な理由で自衛隊の「飛行艇」にでも乗らない限り、本土からは25時間半かけて船で行くしかありません。
 一昼夜、25時間半という時間を、気分が悪くなりそうな「おがさわら丸」に揺られ続けなければ、たどり着けない地です。
 飛行機だと、地球の裏側でさえ行けるような時間を費やさないと行けない太平洋上の孤島なのです。

 私は先日初めて行ったのですが、正直、私のように自然保護に疎い人間からすると、ここまで自然を過保護にする必要があるのか、と思えるほど「規制」が多く、あっ気にとられたこともあったのは事実です。

 ただ、それを行政の要請ではなく、地元の人々が自然に「守ろう」という意識でやっているので、どこか守らなければならない気になり、単なる旅行者である私でさえも、その貴重さがひしひしと伝わってきました(もちろん、自然破壊を企む人種もほんの一部にいるようですが)。

 旅行後、何とかこの島々の素晴らしさを伝えたいと思い、「小笠原航海記」なる旅行記をWebに公開しましたが、その際、小笠原諸島の空港建設の賛否についても調べてみました。
 2007年末に村民1400名弱から得たアンケートを全部ひとつひとつ読ませて頂いたなかで、私がもっとも共感したのは下記の声です。

 「世界遺産後の航空路開設となれば、内地の大手がやってきてリゾート化してしまう。屋久島の様に自然をメチャクチャにして欲しくない。今のままで十分」。

 もちろん、私は単なる旅行者なので何も言う権利(今は東京都民でさえない)はないのですが、小笠原への空港建設の賛否については、この声こそが、自分の思いを代弁している気になりました。

 こういう人が「住民(村民)」として住んでいる小笠原こそが、日本のなかで真の「世界自然遺産」であるにふさわしい気がしてなりません。
p110610.jpg 4日目となりました。
 その昔、主要な国鉄路線には、300~400kmの距離を走る長距離の「鈍行」列車が多数ありました。
 明らかに無駄と思えるほどに車両を連ねていて、朝夕のラッシュ時間帯以外はいつもガラガラ......。
 これじゃもったいない!空気を運ぶくらいなら格安で暇な学生にでも乗ってもらおう!ということで作られたのが今の「青春18きっぷ」でした。

 その後、長距離を走る普通列車はほとんど廃止されてしまい、短距離・短編成の「各駅停車」や「快速」ばかりになったのはご存知の通りだと思います。

 もはや「鈍行」という言葉自体も死語になりつつありますが、一体、2011年の今、日本にどのくらいの長距離普通列車があるのか? ついつい気になって時刻表で調べてみましたまずはこちらの一覧表を見てみてください。

 さすがに400kmも走る列車はありませんでしたが、意外にも300kmを走る普通列車が3本残っていて、200km以上まで範囲を広げるとかなりの数になりました。

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 福井県の敦賀から兵庫南端の岡山県境付近まで「アーバンネットワーク」を広げるJR西日本の「通勤電車」が多いのですが(福井、滋賀、京都、大阪、兵庫と5県にまたがるおそるべき長距離運転...)、それ以外でも、運転時間も6~8時間のものがまだ残っていて、時刻表を眺めているだけで乗りたくなってきました。

 1位に輝いたのは岡山から下関まで、7時間24分かけて直通する山陽本線の普通列車で、その距離は363km。日本一の長距離普通列車です。
 ただ、「通勤電車」の集合体的な列車であるために、18分の停車時間がある岩国駅以外では駅に降りるのが難しく、客の入れ替わりも激しいために、車内で駅弁を食べるような雰囲気でもなさそうです。
 途中の車窓は悪くなく、次のダイヤ改正では消されてしまいそうなので、一度乗り通してみたいところです。岡山駅で東京発の寝台特急「サンライズ」に接続しているので、1泊1日という芸当も可能だったりしますし。

 2位にある根室本線の滝川発釧路行列車は、「これこそが日本一の長距離鈍行!」といえる存在です。運転距離では山陽本線の列車に負けますが、運転時間では日本一で、しかも車両は古いディーゼルカー。途中駅での長い停車時間も昔の「鈍行」をほうふつとさせます。
 学生時代に滝川から釧路までの全区間を乗ったことがあるのですが、車窓が楽しく、途中駅で何度か降りて「休憩」できることもあり、8時間が意外に短く感じた記憶があります。これはお勧めです。

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 6位の宗谷本線の普通列車は拙著『週末鉄道紀行』のなかでも取り上げていますが、車窓の面白さでは日本一だと私は思います。
 また、特急列車の本数が少ない宗谷本線では、意外と「使える普通列車」でもあります。北海道へ行った際はぜひ!

 20位の飯田線の列車は、運転距離はそれほど長くないのですが、停車する駅は全部で95!駅数ではおそらく日本一で、時間も6時間半~7時間かかります。まさに「ローカル線長距離鈍行」という雰囲気です。
 飯田線は車窓も楽しいですし、東京~名古屋~大阪を「18きっぷ」で1日移動する際にも使えるので、ぜひ一度チャレンジせねばと決意した次第でした。

 22位に九州では唯一、日豊本線の列車が入っていますが、車窓は良いのに、夜間帯を走るのが残念なところです。

 このほかは「通勤電車」が運用の都合でたまたま長距離となった形の列車で、多分、全区間を乗り通す客など皆無だとは思います。そういう意味では興味が湧いてきます。ただ、乗りに行くのは難しそうですが。

 以上、こちらの一覧表は、「青春18きっぷ」での旅の際などに参考にしてみてください。

アジアの片隅にて

110610p.jpg 3日目です。
 今日は金曜日、夜に「懇親を深める」用件が入っていて、たぶん午前帰りになるのだろうと予測しながら昼に書いています。決して会社員をさぼっている訳ではなく、昼食時など細かな時間を使って書いていたのですが、中断してしまい、気付くともう夜7時。で、懇親の用事が済むと、遠に日は変わっていて、終電後の深夜バスに乗っています。

 今日(10日)は金曜日ゆえか、歌舞伎町の狂乱ぶりを反映するかのように、日が越えた後の深夜高速バスも超満員です。
 今、やっと補助椅子から解放されました。

 かつて深夜バスを寝過ごして、逆にタクシー以上の莫大な費用を要したことがあるので、あとは無事、家の近くに着くまで起きていられるか...。

 またしても日が変わった更新ですね。週末こそはがんばります!にしても家路は遠いなあ。

 写真は新宿歌舞伎町にある某上海中華店。日本人には「うわー!」と感じるような現地の独特の油を使った本格?中華店です。
 正直、此処は普通の人には分からない、なんでこんな所に店があるんだ?というようなディープな場所にありました。新宿は極めて怪しく広いですね。
 2日目です。
 今日は千葉・幕張への一日「出張」。相変わらず遠いな、と思うのですが、ここでのイベントに一度行くと、会期中に二度は訪れられないので(時間がかかりすぎるので)、都内でのものよりも真剣に見られるのが利点だったりします。
 よく考えると昨年も同じ時期に同じことを書いてましたね。。失礼しました。もう1年経ったとは、驚くべき早さです。

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 ただ、去年と違うのは海浜幕張駅を降りてすぐに、付近の地面がいたるところで破損していたり、隆起したりと、3月11日の東日本大地震の被害がかなり残っていることです。
 あれからまだ3カ月も経っていないのだな、とあらためて思い知らされました。

 千葉マリンスタジアム(通販テレビ会社の名が付いていますが、いつ変わるか分からないので書かないことにします)のナイターへ急ぐ千葉ロッテと阪神の濃厚な、いや最も元気なプロ野球ファンや、京葉線沿線の千葉県浦安市内にあるネズミを主題とした東京を冠するレジャー施設の盛況ぶりなどを見て、少しづつ日常が戻りつつあることには安堵もしたのでした。

 2日目にして、どこかやる気が感じられない内容ですね...。すみません。明日こそ、頑張ります!
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 今日からこのWeblog(ブログ)の毎日更新に挑戦してみよう!
 と、また思い付いてしまいましたので始めてみます。

 同じことを昨年の今頃にも実行したのですが、この時は31日間で断念。その後、11月末にチャレンジしたときは14日と、やるたびに短くなっているのですが、今回もできる限りがんばります。

 米国生まれのtwitter(ツイッター)やFacebook(フェイスブック)など、リアルタイムWebと称される常時つながってるようなソーシャルサービスが日本でも全盛の時代に、いまどき「ブログ」の更新でわざわざ宣言するのも大げさなのですが、どうも私自身は2000年代初頭の「ホームページ」や「インターネット」に熱狂?していたころで頭の中が止まっているのかもしれません。

 ブログではなく、わざわざWeblog(ウェブログ)と銘打っているのも、今は古くなってしまった「ブログ」ですら、(当時の)流行のツールに乗っかってなるものか!と思いつつも使ってしまった気恥ずかしさが、残ってしまっているようです。 

 そんなことを考えていると、インターネットというものが一般化してもう10年以上も経つのだなと実感しました。

 あまり、ITやネット関連の話になると長くなってしまうので、この辺でやめておきますが、この世界は半年前の出来事ですら、古い話になってしまう、好ましからざる世界です。いや、飽きっぽい人間にはいいのかもしれませんが、そんな短時間で・・・(本当にこの辺でやめておきます)

 で、今日の写真、私のハードディスク上に残っていたもっとも古い写真で、これは2001年7月のものです。
 撮った当時の原寸のまま(クリックしてみてください)で載せています。
 この頃の安いデジカメはこんなレベルで、格安携帯電話にさえ及ばない画質しかなかったのですが、現像をしないで良いということはどれだけ楽か!という思いで使っていました。
 インターネットではありませんが、デジタルカメラの進化もすごいもので、ハードディスクが破裂しそうです。やたら画像ファイルは重いのに、高画質が表現できるとされる「紙」には一度も印刷したことがありません。まさに無駄...。
 いや、この手の話は本当にやめておきます。

 写真の場所ですが、たぶん、北海道の道央自動車道で有珠山付近だと思います。噴火していて大変だった記憶があります。

 この頃はまだ北海道に住んでいたのだな、今や車さえ一切運転しなくなったな、などと少し勝手に自己規制し、懐かしみながら、初日を終えたいと思います。

 明日からがんばります!

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 約一ヶ月ぶりの更新となりました。

 このたび、西村個人運営のサイト「鉄道紀行への誘い」上に新しい内容を追加しました。
 「小笠原航海記」と題し、先日訪れた小笠原諸島の旅をまとめたもので、サイトに新コンテンツを加えたのは、ほぼ5年ぶりのことです。

 「鉄道紀行への誘い」は、鉄道紀行と銘打ってはいますが、一応は鉄道と関係の深い路線バスや定期航路の旅も対象としていて、今回は鉄道が一切登場していません。
 分類としては、以前書いたハワイやグアムでの「南の島のバス紀行」のシリーズといえます。

 小笠原諸島は世界自然遺産への登録が確定的となり、今後脚光を浴びそうな地ですが、本土からは25時間半をかけて船で行く以外に方法がありません。しかも船は一週間に1~2便。いまどき一昼夜を費やさないと行けない場所なんて、小笠原以外にはなく、しかも住所は東京都です。

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 そんな「日本でもっとも遠い」東京都へ行ってみたい、と10数年願い続けていたのですが、島を往復するためには最低でも6日間は必要で、案外6日連続で仕事を休める機会が見つかりませんでした。

 そしてようやく先月、ゴールデンウィークに6泊7日かけて念願の小笠原を訪れることが叶いました。旅行日数も代金も海外旅行並みでしたが、個人的には、無理をして行った甲斐があったな、と実感する旅となりました。

 南は与那国から北は利尻・礼文、近所では八丈、南はグアムやハワイなど、これまでいろんな離島へ行って路線バスに乗ってきましたが、今回の小笠原への旅がもっとも充実感があったように思います。
 やはり離島は飛行機で行くより、路線航路で行くべきだな、と痛感した次第です。

 「小笠原航海記」では、島内の路線バスによる周遊記をはじめ、無人島・南島への上陸、日本最遠の有人島・母島航路の旅などを中心に記しています。これ以外にも、定期船「おがさわら丸」や島内の観光案内など、旅行ガイド的な内容も別にまとめました。

 日本の果てにある孤島の魅力を少しでも伝えられたら、と思っています。