サラリーマンの「官僚」と阿呆の「政治家」、どちらがマシなのだろう

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 32日目です。今日はまったく鉄道に関係のない愚痴気味の話なので、興味のない方は飛ばしてください。

 このところ、政治の話がテレビや新聞に載ることが多くなってきました。
 民主党の野田佳彦首相が消費税の増税法案を提出・採決したのをきっかけに、小沢一郎元代表らが反発し、離党して新党を立ち上げたなどという、我々の生活に関係あるような、ないような話で盛り上がっています。

 2009年に民主党が政権をとった際、選挙時の「マニフェスト」(公約)には増税をするという約束は一言も書いていなかったのに、急に増税を強行するのはおかしいのではないか、と小沢氏とその支持議員が反発して離党したものです。

 野田首相が頭脳明晰な高級官僚に説得されたのか、心変わりをしたのか、もしかすると天下の松下政経塾で学んだのかは知りませんが、ある時突然増税を言い出して強行しました。もしかしたら、西船橋駅あたりで朝の街頭演説をしていた頃に思いついたのでしょうか(原点に戻れという皮肉です)。
 理由を知る由もありませんが、消費税増税を機に民主党はいわゆる「内紛」という状態になってしまいました。

 そんな"茶番"眺めつつ、数年前、政治の現場にほんの少し仕事で携わったことを思い出しました。
 その時学んだのは、もっとも「面白い」のは与野党対決の国会ではなく、政党内の内紛ということでした。ということは、今が一番面白い状態。ゆえに、報道が過熱しているのかもしれません。

 たとえば、政治家の間では「勉強会」と称する集いがありますが、私は当初、単純に見識を深めるものと信じて疑わなかったのですが、実はこれこそが「派閥」というものなのだということが初めて分かりました。

 この勉強会なるものを取材したら、重要なのは秘書を含めどの議員が「出席」しているかということであり、その「勉強」の中身なんてどうでもいいわけです。政治の世界は実にあほらしいなと思ったものです。

 これらの政治家は、この勉強会と称した派閥集会に出席して党内での居場所を作ったうえで、次はいかに票に結び付くかを考えます。そのための利益誘導や嘘っぽい発言を吟味しながら、真意を探っていく。実に馬鹿馬鹿しい作業でした。(ちなみに議会のやりとりもほぼ「台本」が決まっている"茶番"ですから、それ以外の行動が重要になる)

 政治家は落選したら「ただの人」ですから、まずは当選するのが仕事であり、そのためには庶民受けばかりを狙うのは分かるのですが、実に嘘が多い。公約の反故なんて当たり前で、「今回落選したら引退する、これが最後」とか言いながら、落選しても未だに国会に返り咲いている人がどれだけいるか(まあ、私の聞き間違えなのかもしれませんが、一応、録音していたんですがね)。

 こんなうんざりする虚構の世界を脱出して、一人の有権者として外から眺めてみても馬鹿馬鹿しいことばかりです。
 官僚に洗脳されたのか、マニフェストを一つも実現できなかったことなど一切無視して突然増税を企てようとする政権政党と、当選だけを至上命題としてそこから離れた勢力、過去の反省をまったくしない元は政権を担っていた野党、有権者を煽ってユラユラ動くことしかできないどちつかずの新興政党。なにやら、近所の学校まで出かけて、わざわざ投票する時間が勿体ないとか思ったりします。無党派層が多くのなるのも当然です。どこも公約は嘘ばかりですから。

 公約が破られる度に、国会議員(地方議員も似たようなものですが)は全員地獄へ落ちろ!とも思うのですが、そうなると、官僚の思うつぼか、とか考えると"政治屋"であっても微かな期待を抱いてしまうんですよね。
 とある役人から、政治家なんて頭が悪いほうが使いやすくていい、とか聞いたことがありますが、誰か官僚組織に流されずに、使いこなせるくらいの「真の政治家」はいないものでしょうか。

 無駄な願いかもしれませんし、実は官僚に任せたほうがよほど良い未来になるのかもしれませんが、現状を見てるとそうとも思えない。彼らは単なる終身雇用のサラリーマン(役人)なので、選挙という「審判」を定期的に受ける政治家のほうがやはり少しだけマシだと思って、やっぱり期待してしまう。ゆえに、こんな長々と書いてしまうのかもしれません。

※写真は「国民の生活が第一」と名付けた新党の小沢一郎代表と東祥三幹事長、2006年頃の写真です。東氏(今はヒゲがトレードマークですが)はもともと公明党系の議員だったのに、小沢氏に魅せられてずっと行動を共にしています。この頃は落選中だったにもかかわらず、小沢氏が真っ先に応援に駆け付けていたのが印象的でした。(たまたま「時の人」であり、私が以前近所に住んでいて撮影したので写真として出しただけです。他意はありません)