初代「詰め込み新幹線車両」が9月末に廃止へ

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 ついに30日目となりました。ここまで来たら40日を目指したい気になってきました。
 先週末、JR東日本から9月29日にダイヤ改正が行われるとの公式発表がありました。

 ただ、今年3月に改正したばかりなので、今回は東北・上越・山形新幹線だけの小幅な変更にとどめられるようです。

 改正内容は、「はやぶさ」型のE5系なる新型新幹線車両がさらに投入され、「はやて」に使われることが多くなるというのが目玉です。秋からは「はやて」15往復中、11往復が「はやぶさ型」となるので、もはやE5系は「はやて・はやぶさ型」といえる状況となります。
 しかしながら、「はやて」で使われる際のE5系は300km/hでの運転を封印するので、本領発揮の高速運転を体験するには、やはり「はやぶさ」の割増料金を払わなければなりません。ちゃっかり考えているなと思います。

 もう一つのトピックスは、2階建て新幹線の元祖ともいえる「E1系」という車両が廃止されることです。
 この車両は、「着席」という点を重視したために、自由席の2階席などはリクライニングもさせずに、左右とも3人掛けシートを配置するなど、高速鉄道での"大量詰め込み"を初めて実践した電車でありました。名前も「MAX」という愛称がついていて、最大限の詰め込みを自慢しているようにも感じます。

 もはや、詰め込みは時代遅れなのか、と思ったらそんなことはなく、後継の「E4系」という車両があるので、「MAX」になんら変わりはないようです。
 とはいえ、詰め込み過ぎの弊害か、最高速度が240km/hしか出せないために、高速化を進める東北新幹線からは次の秋改正で追い出されることになりました。今後は、上越新幹線で最大16両編成・定員1600余席という規模で走らせるようです。

 このような車両なので、E1系の廃止にも何の感慨も湧かないのですが、一つ印象的なのは、1994年に製造した電車をわずか18年で廃してしまう速さです。
 今回の廃止は、「簡単・安価で作った車両を短期間で置き換える」というJR東日本の思想が反映されているといえるのではないでしょうか。

※なお、JR東日本による9月ダイヤ改正の詳細はこちら(PDFファイルです)にあります