今夏の節電を機に「在宅勤務」の推進を願う

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 あらためまして2日目です。今日から7月。関東を中心に節電という言葉がこれまで以上に飛び交っています。

 3月11日の東日本大震災を機に発生した福島原子力発電所の暴発で、東京電力管内の電力が足りなくなるおそれがあるために、国は企業や家庭で15%の節電努力を要請しています。

 そのため、企業ではエレベータを止めたり、室内の温度を上げたり、クールビズと称する軽装を推奨したり、工場などでは電気使用量が多い平日日中の操業を土日に振り替えているところもあります。家庭でもクーラーの設定温度を上げるなど、さまざまな取り組みがなされていることと思われます。

 個人的には鈍感なせいか、まったく不便も違和感も感じたことがないのですが、時折、移動で日中の電車に乗ると、運転本数が減らされて待ち時間が長くなったり、車内や駅の電灯が消され、空調も削減されて暑くなったりと、若干「困ったな」と思ったこともあります。
 しかし、昼間にガラガラの列車を走らせ、かつ風邪をひくくらいの低温に車内を冷やしていたこれまでを思えば、今はいたって常識的な状態かもしれません。

 もう一歩、節電のために企業内で進めてほしいのが「在宅勤務」です。
 大震災の発生後、多くの会社が自宅待機や在宅勤務となったケースが多かったのですが、私も一週間以上にわたって勤務先の会社から在宅勤務を命じられました。
 携わっている媒体の発行が迫っていたので一時はどうなるのかと思ったのですが、終わってみるとこれが相当に効果がありました。
 朝の準備や通勤の時間も仕事にあてることができますし、業務を阻害する不要不急な電話対応や周りの人々の完全無用な妨害もなく、パフォーマンス的な残業も必要ありません。普段10時間かかる仕事も7時間以下で終わることができ、「普段よりも格段にスムーズだ!」と驚いたくらいでした。 

 工場や特殊業務などその場でしかできない業務の場合はやむを得ないのですが、ネットと電話回線さえあればできるような仕事は、わざわざオフィスに集めるよりも、在宅勤務にした方が電車も空きますし、オフィスの電力も少なくて済み、かなり節電に効果があると思うのです。それこそ「スマートフォン」や「クラウド」なる「IT」のツールやサービスは、こういう時のために使うべきものではないでしょうか。
 今夏の節電を機に、在宅勤務が一般的になってほしいと密かに願っています。


※写真は東京電力のキャラクター「でんこちゃん」。3月11日以前は関東地区のテレビで節電を呼び掛ける大量のCMに同キャラクターが使われていた。
http://www.tepco.co.jp/life/custom/e-diet/より※現在は消滅されている