夏の不調から救われた? 古書で見つけた懐かしい京阪電車の本

 27日目です。

 今朝は珍しく急行電車に座れたと思ったら、ドアが閉まる直前に携帯電話を家に忘れてきたことに気づき、飛び降りるように取りに戻りました。

 10時前に出社すると、散らかった机の上には、とある米国企業の多機能携帯電話(いわゆる「スマートフォン」......、まわりくどいですね。アイホン、じゃなくてアイフォン、だとインターホンの登録商標があるので、一般紙の表記は「アイフォーン」です)が本日発売なので、写真を撮りたい場合は都内某所の販売店に朝7時半に来られたし!との、日本で販売を担当する業界3位の通信会社(まわりくどい...、ソフトバンクです)からのFAXが......。ああ......。

 暑くなったせいかこのところ不調です。

 相当にげんなりしたまま、午後は神保町へ。10分ほどの空き時間に近くの古本屋に寄ってみると、ありました。久しぶりの掘り出し物です。客寄せバーゲン本をかき分け、その奥に眠っていました。

 仕事は不調でしたが、心は若干回復したような気がしました。

 

100624p01.jpg 何冊か買ったうちの一冊です。

 いや本当に懐かしいです。

 これは保育社という大阪の出版社が出していた「保育社カラーブックス」の日本の私鉄シリーズで、「京阪」は昭和56(1981)年に初版が発行されました。当時京阪電車沿線の小学生だった私は、ボロボロになるまで熟読しました。

 今日買ったのは、復刻版の類ではなく、当時の初版。新品同様で250円(当時の定価は500円)です。なんかとても嬉しい。

 そもそも表紙写真からして家の近所で、なおかつ当時もっとも憧れていた京阪特急です。3000系という「テレビカー」で、今のように枚方市とか中書島とか、そういった中間駅なんか一切無視し、大阪の京橋から京都の七条までノン・ストップで走っていました。

100624p02.jpg

 いやー、なつかしいなあ......と、当時を思い出しながら熟読しておりました。右の写真は1700系といって、昭和25年に製造された車両です。元々は特急に使われていた電車です。

 ちょうど私が小学校高学年の頃に廃止されることになり、「ポケットカメラ」を片手に、この電車を探し求めて?京阪電車の路線をうろうろしたものです。

 そんな時代もあったな......、と写真をニヤニヤ眺めていたのですが、1700系の写真、よくよく眺めてみますと......

 

100624p03.jpg 左の家、これはひどい。。

 なんか台風一過の家のようですが、多分、これが日常の光景だったと思います。

 この当時(1980年代前半)、沿線車窓にはこうした雨漏りするような木造の家々(文化住宅という)がそこら中にありました。特に守口市や門真市に集中していました。

 今はマンションばかり林立していますが、20年前まではこんな光景が普通で、電車も古いのがずいぶん走っていたんです。

 そもそも京阪などお洒落とは無縁だと思うのです。幼心に(今も)そういうところが好きだったんですけどね。近年は「中之島線」の開業や創業100周年を機に、雰囲気を変えようとする動きがありますが、個人的には昔のままでいいのにな、と感じています。 

 この手の話に深入りすると寝られなくなるので、今夜のところはこの辺でやめておきます。

 

 出版社による『週末夜汽車紀行』のページが開設されていました。夜は時間帯によって重いことがありますが、お時間があればご覧ください。試し読み(立ち読み)コーナーやフラッシュの動画もあります。

http://www.alphapolis.co.jp/index_books_list.php?ebook_id=3032731