「北海道&東日本パス」の画期的な改正、急行列車に注目

 23日目となりました。

 先日、JR東日本が「北海道&東日本パス」を廃止する気なのか? みたいな事を書いてしまったのですが、大ハズレでした。

 この夏から「北海道&東日本パス」は、価格は1万円を据え置き、有効期間を7日間(従来5日間)にすることが発表されました。同時に子供料金も設定され、半額の5000円となっています。

 しかもほとんど気付かないうちに「富士急行」までがフリーエリアに入っています。

 JR東日本、すごい......。対高速道路への布石は着々です。

 「北海道&東日本パス」は2002年の冬、津軽海峡線の快速「海峡」が廃止されたり、函館~札幌間の夜行快速「ミッドナイト」も廃止されたりしたことを機に「北海道旅行者用の『18きっぷ』」的な位置付で発売されました。特例として夜行急行の「はまなす」(青森~札幌)の自由席に乗れるようして、東北本線から転じた第三セクター「IGRいわて銀河鉄道」と「青い森鉄道」も使えるようにしたのが大きな特徴でした。

 当時のポスターなどを見ると、「18きっぷで北海道に行けない!」という批判の声が上がったので、急遽、嫌々作ったような雰囲気さえ感じたものですが、今や超前向きな改良が行われるほどにメジャーな存在になったようです。

 JR東日本、よくやってくれた! と思って眺めていたら、小さな注意書きが......

 「急行列車は料金券を別にお買い求めいただければご利用になれます。(例:「はまなす号」「きたぐに号」)」

 

p100613p1.jpg やはり落とし穴があったか......と思ったのですが、よく考え直してみると、急行列車なら「はまなす」以外でも別に料金を支払えば自由に乗れるということになります。

 急行「はまなす」の指定席や寝台車を使うこともできますし、上野発の臨時急行「能登」金沢行も途中の直江津までなら1800円ほど払えば乗れることになります。

 これはすごいことかもしれない!と時刻表を繰っていたら眠れなくなりました。

 例えば、上野発の急行能登に乗り、直江津に着くのが翌朝4時16分です。ここで大阪から来た急行「きたぐに」新潟行(6時17分発)に乗り換える。新潟着は8時29分です。こんな使い方もできる。(素直に快速「ムーンライトえちご」<新宿~新潟>に乗ったほうが便利ですが...)

p100613p2.jpg 裏技的なことで言いますと、直江津の次の「谷浜」という駅から、JR西日本が9月までの土日に発売している「北陸おでかけパス」のフリーエリアになっています。この切符は2000円で長浜までがフリーエリアです。

 例えば大阪に住んでいる人が、普通切符で長浜まで行く(1890円)。長浜からは「北陸フリーきっぷ」(2000円)を使い、北陸本線の各駅停車で頑張って北上。谷浜と直江津間の運賃190円を支払って長岡駅で下車。ここで「JR北海道&東日本パス」(1万円)を買って気合を入れて北上するか、あるいは急行「能登」に乗って上野へ出て、北へ向かうか......(「18きっぷ」が1枚あればこんな面倒なことをしなくてもいい。。あと「北陸おでかけパス」はこういう使い方をされないように3日前までに購入すべし!との決まりがある)

 やはり一番いいのは、「青春18きっぷ」(1万1500円)と「北海道&東日本パス」を組み合わせることですね。わずか2万1500円で合計13日間有効です。日本半周くらいは十分にできると思われます。

 何にせよ、臨時も含め日本で3本しかない急行列車(「はまなす」「能登(臨時)」「きたぐに」)がこういう形で使えるようになるとは、思いもよりませんでした。

 時刻表をにらみながら、7日間でどこまで行けるか、考えるだけで期待感がふくらみます。

 

※今日の写真は急行列車のイメージ写真。上が「能登」下が「はまなす」です。夜行急行の自由席で過ごした若い頃が忘れられないようで、未だに急行列車を追い求めてしまいます...

※その他、「北海道&東日本パス」や「青春18きっぷ」などの情報は下記をご覧ください。

http://www.hat.hi-ho.ne.jp/nishimura/18kippulink/